"読書の秋"ということに限らず、日頃から本を読んでいると、
これは普段巡り合わない内容だとか、読んで良かったとか、
その時々で、種々の思いを持ち合わせるものです。
そして、本というものを単純に考えてみると、
紙とインクということになるわけですが、
たとえ同じように紙とインクを用いたとしても、
読み手に何を残すのかは大きく異なってくるものです。
もちろん、著者・編者の主張もあるでしょうし、
こちらの何を知りたいかとか、読む時期にもよるでしょうが、
内容の本質的なところは変わらないものです。
これは分野や領域もしかり、そこに何があるのかに合わせ、
何を伝えようとしているのかという思いも透けて見えるもので、
そういうものが、多く折り重なって成り立っているものです。
本そのものの手触りや質感もありつつ、
最終的には、読んで何を得られるかが重要で、
そのための付随することなのだなと思います。
これは、音楽CDにおいても同じように思うのですが、
決して、CDそのものを多く集めたいようなものでなくて、
ジャケットや歌詞カード、その他デザインを含んでこその、
中に何が吹き込まれているのかということかと思います。
こうして、大きくとらえて、一見するところでは、
本では紙とインク、CDではCD盤面とケースと、
同じようなものを用いながらも、中身が異なる点で、
これはまた、人においてもそうではないかと、
次第に思うようになってきました。
人として、今の時代を生きていく上で、
外見上はそう大きくは変わらないとして、
そして、日々を生きているのだとしたら、
誰かにとって何かしら役に立てるようにすることが、
一生の営みとして、必要なことではないでしょうか。
何かを学び、何かを知り得ていく上で、
それを共有するのでも良いし、伝えるでも良いし、
そうして、より良くあろうとしている人にとって、
自分が関われるのなら、そういう喜びはきっと、
何者にも代えがたいものだなと思うわけです。
自分自身の中身の充実を心がけていくというのは、
自分のためでもありますが、誰かのためのものとして、
日頃より価値を高めていきたいものです。
少しばかり抽象的なことではありますが、
このあたりの価値を高めるようなことは、
今後もまた取り上げていきたいと思います☆