大きく輪を描くように

 

この世にある、万物の有象無象を視野に入れ、

そのそれぞれに興味を持って接していくうちに、

ひとつのことで得た知見のようなものが、

別のところでも十分に通用するなということが、

次第に増えてきたように思います。

 

それはいわゆる「本質」ということになるのでしょうか、

物事の要所は、それほど大きくは乖離していないもので、

できるだけ広く、できるだけ深く知ろうとすることで、

より多くそういうことを経るような気がします。

 

たとえば、スポーツの例がわかりやすいかと思いますが、

基本的な練習を、走り込みからはじめるようなもので、

どの種目にしても下半身の筋力があるに越したことはないわけです。

 

または、近年では完全に定着した感のある体幹にしても、

身体の軸が安定していて、ブレないことで、

パフォーマンスに直結する要素だなと思います。

 

運動するための身体が、基礎段階でできていれば、

あとは、どの種目を選ぶのかということになります。

 

武井壮さんが取り上げているように、

身体の使い方がわかっているとか、

イメージの通りにそのまま身体が動かせるようであれば、

それぞれの種目の上達も早いはずだということを、

身を以て、大いなる実験をしているそうです。

 

ひとりで黙々と同じことをやっていて、

やがて上達するというのひとつの良いやり方ですが、

時間も結構長くかかってしまうもので、

先に、身体の基礎は整えておくとか、

プロにつきっきりになって教えてもらうとか、

効率良くできるのもまた一面であります。

 

そして、スポーツのみならず、

各方面のプロに教えてもらうというのもまた、

本質をとらえながら個別に知ることができるし、

こちらとしても抑えるべきところが、

似たような感じで事前に察することができそうです。

 

ワインならソムリエに、屋根のことなら瓦職人にと、

直接尋ね、教えを請うのが良いですし、

そこでは、歴史、原料、種類、風土など、

分野ごとではあるにせよ、学ぶべき事柄は似通うものです。

 

そして、ひとつをスムーズに体得するならば、

また別のものと手を順次手を伸ばすのでも、

あるいは、同時進行で行っていくにせよ、

物事は大きくフルサークル(完全なる円)だなと思います。

 

そうして、多くのことを広く深くどこまで知ることができるのか、

時間の許す限り、追求していきたいものです☆