大過なく過ごす

 

今年はいつもならざる事態に見舞われただけでなく、そうでなくてもいろいろなことが日々起こります。

たとえば、大雨や洪水のような自然の猛威に襲われることもあるでしょうし、道を歩いているだけでも、自動車やバイクが突っ込んでくるかもしれません。

いくら気をつけて歩いているだけでも、溝に足を引っ掛けて転んでしまうかもしれませんし、うっかりしてぬかるみに足を入れて、足元が汚れてしまうようなことなど、いくら挙げてもキリがないように思います。

そうやって考えていくと、昨日の続きが今日で、今日の続きが明日であるような、夜に寝たら無事に朝を迎えられるというのも、なかなか貴重なことではないでしょうか?

何かしら食べるものがあって、雨露しのげる家がある、それで、今日もまた生きていられるというのは、まさしく「生きているだけで丸儲け」という表現がピッタリであるように思います。

そういう当たり前のことが当たり前のように続いていると、つい忘れがちになってしまうものですが、この"大過なく過ごす"というのも、なかなか至難の業であるということを、折に触れて思い出すのが良さそうです。

心配事はつきないし、時に慎重になりすぎることもあるかもしれませんが、それは少し趣きを変えて、そういう、どうにかこうにかやっていけていることに思いを馳せつつ、それを土台としてやっていくと良い気がします。

健康に気をつけるばかりに、かえって心身の不調をもたらすようでは本末転倒であるように、そこは自分の生命力を信じながら、あくまで大きく損なわないようにすると考えるのが妥当なところでしょう。

力を出し切るには出し切るのだけれども、筋肉が肉離れを起こしたり、関節があらぬ方向にまで曲がったりしないくらいに全力を尽くすという感じです。

不眠不休で走り続けては過労で倒れてしまうように、そこは最低限の休息・休養を取るのが適しているようなことでもあります。

そうやって考えていくと、あくまで過信もせず、反対に臆病になりすぎず、しかし、自分自身や周りの人のことをいたわれるような「優しさ」があると良いなと思います。

今年も、残すところ1ヶ月と迫ってきたところで、良い感じで締めくくれるように、万事抜かりのないように取り組んでいきましょう☆