新たに身体のメカニズムを知る

走ると膝が痛むようになった

普段から割と頻繁に自転車に乗っていて、同時に、月に何回か近所を走っていたら、左膝の外側の横、外側の腿(もも)の膝との境目あたりが痛くなってしまいました。

振り返ると8月あたりのこと、まだ暑さ真っ盛りの頃だったように思います。

その時は、違和感や多少の痛みを感じながらも、いつもこれくらい走れたら良いなと思う距離は走ることはできました。

次の日や数日の間の痛みが出た当初は、階段の上り下り、段差のあるところを歩くと痛みがありましたが、無理に動かすことなく一週間くら経ったら痛みは薄らいでいきました。

これは治るものか、そこからも決して無理はしないということで、様子を見ながら2週間くらい経って、それでまた走ってみたら、早い段階で違和感を感じ、やはり足の痛みを感じました。

歩く分には特に支障はなく、走ると痛い、痛くなったら歩きに変える、そういうことを何回か繰り返すやり方を採っていました。


そして、原因はどこにあるかわからないまま、入念にアキレス腱を伸ばしたり、腰回りや腿の付け根を伸ばしたりして、また、太ももや膝周りをよくマッサージして揉んでいました。

よくわからないままではありましたが、そのうちマッサージしている間に、痛い場所のまさに痛いところを触り当てることができ、そこをいくらかほぐそうとしてみるものの、根本的に良くなることはありませんでした。

原因は「腸脛靭帯炎(ちょうけいじんたいえん)」

時々は思い出したように、インターネットで、「膝周り、走る、痛い」、「走る、ストレッチ、膝」みたいなことで調べていくと、どうやら「腸脛靭帯炎(ちょうけいじんたいえん、いわゆるランナー膝)」という症状に当てはまるようでした。

「ランナー膝」と調べてみると、整骨院や健康の観点から発信している例が多く、それだけランニングをしている人で症状の出る人が多いのか、生活や運動において困っている人が多いのか、そのどちらでもあるのでしょう。

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この場合、痛みが出るのは、腿の外側に沿って膝に続いている「腸脛靭帯」と、膝の外側の出っぱっている「大腿骨外側上顆(だいたいこつがいそくちょうか)」で摩擦が起きて(こすれて)、それが炎症を引き起こし、痛みや違和感につながるというものです。

厳密に言うと構造は異なりますが、膝周りの柔軟性がなくなるとか無理に力をかけるなどして、蒸気機関車の車輪のように、いくつかの車輪と横につながる棒が一体となってシュッシュと回るところが、不具合によって上手に回らない、互いにこすれてしまっているイメージです。


それでも、どうにかこうにか痛みの元の原因がわかって、痛みの出る仕組みも理屈としてわかったところで、どうすれば改善していくのかを探っていきました。

痛みがあって、痛い場所がわかっている場合、湿布を貼ったりサポーターをするのも良いですが、根本的には治らず、あくまで一時的に痛みを緩和しているに過ぎません。

また、良かれと思ってグリグリ揉み込んで、念入りにマッサージしたところで、これまた根本のことから改善していないし、かえって痛みを感じる箇所が悪化することさえあるので、注意が必要です。

結果としては、前と後ろ、内側だけでなく、腿の外側もよく伸ばす、大腿四頭筋のうち、外側広筋(がいそくこうきん)を十分にストレッチすることがこの場合の解決策で、痛みを和らげる方法でした。

後ろに手をついて、立て膝で、膝の角度を90度にして内側に倒すと、腰から膝にかけて腿の外側、横側が伸びていくのを感じることができます。

お尻を浮かさないようにするのがポイントですので、詳しくは「外側広筋、ストレッチ」、「腸脛靭帯、ストレッチ」、「ランナー膝、ストレッチ」で調べて、自身にあったやり方を試してみてください。

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ストレッチ体操で改善を図る

なるほど、確かに自転車を漕いだ後や走った後にしても、風呂上がりや体操をする時にも、適当に済ませることもあったし、しかも腿の外側はほとんど意識していませんでした。

走る、漕ぐと、それ自体をやるのも大切ですが、やる前/やった後と、その前後においてもケアをすることが大切だと改めて思いました。

動きに支障が出るくらい縮んでしまった分を取り戻すようにして、念入りに外側広筋を伸ばし、全体的に体調を整えていって、しばらくぶりに走ってみることにしました。

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いつもの、これくらい走れたら良いなと思っている距離を走って、どれくらい達成できるものか、痛みを引き起こさずに走り切れるかと思いました。

恐る恐るではありましたが、これといった痛みが出てくることもなく、多少の違和感があるものの走り切ることができ、ひと安心することができました。

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大切なのは、走る前と走った後のどちらにもに十分にストレッチすることであり、自転車も普段から乗っているので、こまめに伸ばすようにするのが良いでしょう。

身体の仕組み・メカニズムを、ひとつまた覚えたので、これを忘れないようにしておきたいものです。

では、また。