しっかりと所以を聞く

 

会話をしていて、だいたい一往復で一回終わることが多い人がいます。

これはどちらからはじまるのでも良いのですが、たとえば「この週末は何かしましたか?」という質問に対して、「はい、河原に散歩に行きました」で終わるような感じです。

聞いてみるのは取っ掛かりとして良いとしても、それに対する答えを聞いてそれで終わりとなれば、そもそも何で聞いたんですか?と思ってしまいます。

会話の内容それ自体はあまり気にしない代わりに、やりとりがスムースに続くことを考えてみるのが良いかもしれません。

聞いた内容にしても、何となく気になったくらいで構わないので、返ってきた答えに対して何らかの反応をする、相槌を打つというのが先んじて良い気がします。

あるいは、それで理由を聞いてみるとか、そうすることが多いのかどうか、誰と行ったのかなど、詮索するわけではないところで会話を広げる手立てはいくつもあるものです。

自分の場合では、別に広げるかどうかは自分の気分もありますし、その時の相手の反応に従えば良いだけなので、必ずしも自在ではないけれど調整ができる部分があります。

また、何も考えず、それでいて上っ面ではないところで有効な会話を続けるには、理由を聞くのが最も効果的かなと思います。

上記の例で言えば、「なぜ(山道や公園でなく)河原なんですか?」とか「なぜ(読書や買い物でなく)散歩なんですか?」と尋ねることになります。

その結果、水の音が聞きたいのだとか、足腰を鍛える意味合いもあるのだとか、なるほど「河原で散歩」ということが立体的に感じられるような気がします。

結構こういうのを聞くのは勇気がいることかもしれませんが、聞かれている方としては「聞いてほしいな=言いたいな」、「よくぞ聞いてくれた!」と思うものです。

自分自身でそうなのだから、きっと多くの人でもあてはまるのではないでしょうか。

誰かと気持ちを通わす、心の距離を近づけたいような場合では、こういう感覚を大切にしておくと良さそうです。

聞くのもそうですが、あまり何も考えないで答えていることもあって、頭で考えることに偏ってしまっては、良い出会いをみすみす逃してしまうことになるかもしれません。

普段のあちこちで、会話それ自体を楽しむ、そういう感覚と面白みを感じていきたいなと思います☆