一張羅を羽織って

 

「一張羅」とは今はあまり言わない気もしますが、"キメる時に着る服"というような意味合いでしょう。

あるいは、何の勝負を挑むのか定かではありませんが、"勝負服"という言い方もあります。

げんしけん」(木尾士目講談社)という漫画で、班目という登場人物の"戦闘服"ということで描かれているエピソードもありましたが、概ね"これを着ると気合が入る"ような服のことになります。

また、それを何揃いも持っていると、ひとつの目印=トレードマークとなるので、「この人はこういう格好」というのを覚えてもらいやすいのはあります。

代表的な例では、スティーブ・ジョブズ氏の定番の格好を思い浮かべてもらえるとわかりやすい気がします。

自分の場合では黒をメインとする格好を好むのもあって、徹頭徹尾、全部が全部"黒い"というのもほっと安心する一方で、どこも工夫がないということにもつながってくるように思うものです。

傾向としても似たり寄ったりになってしまいがちなので、色でもそうですし、形やシルエットなどでも工夫ができるようにしておくのは大切かなと思います。

そして、全部が全部、黒を基調としたロックであるとかメタルであるのを感じさせるファッションに準じる必要もないので、場面に応じて使い分けるくらいの余地はあった方が良いでしょう。

きっと、基本的に自分の好きなテイストとというものはあるでしょうが、自分のお気に入りであるとか、こだわりをふんだんに盛り込んだもので、ひと通り揃ったものをひとセット持っていれば、それで十分なのかもしれません。

あまり増やさないのもそうですし、入れ替えもしながらその時々で着たいものを着るようにする方が、今は楽しめるような気がします。

それでも、今はよりシンプルさを好むようなところもあるので、むしろファッションにかける手間というものが、次第に減っているというのはあるかもしれません。

奇をてらうこともなく、洗濯が行き届いていて、体型に合っているものを選んでいけば、最低限には無難であるでしょう。

もう少し気を配るのなら、男女問わずスーツをパリッと着こなすことができれば、ほとんどの場合に対応できるし、先方には失礼には当たらないように思います。

スーツ自体が「ひと揃い」というくらいですから、普段着からしてスーツというのもなかなか乙なものであるように目に映ります☆