同じものを好きでも

 

たとえば、同じ映画やマンガが好きということでも、それぞれ感動するポイントや共感するシーンが異なるようなことがあります。

逆境に打ち勝つ、仲間と切磋琢磨する、恋に落ちるなど、大きなひとつのストーリーにも、いろいろな要素が含まれているからです。

誰かと話していて、同じものを好きというので話が弾むことがありますが、果たして自分はどういうところに心惹かれる(ことが多い)のか、それを考えておくのも良いように思います。

それが、別の作品でも、他の物事を見ても、きっと似たようなところで反応するでしょうから、先にそれを知っておくのも良いかもしれません。

また、自分が好きなことがわかっているから、他の人の目のつけどころや好みもわかってくるので、その差異を楽しみながら、お互いの理解に役立てていくこともできる気がします。

そして、時間を経ても、置かれている状況が変わっても、自分のものの見方の根底にあるものは、容易には変わりはしないので、時々確かめておくのが良いでしょう。

いわば、具体的に説明する時に取り上げる事柄は変わっても、自分にとっての"だいたいこのあたりが好き"というのは、基本的には同じということです。

こういうことを考えていくと、自分の場合では、最初からそうしているわけではないにも関わらず、好きなことを突き詰めていくと、どうしても注目している人が少ないような気がします。

たとえば、野球では読売ジャイアンツが好きだ、阪神タイガースが好きだと言えば良いものの、社会人野球のあのチームが好きだというような感じ、さらには、草野球チームのどこそこがお気に入りであるというような具合です。

その、取り上げていること自体がよくわからないために、いくら熱心に説明されたところで、聞く方はどうにも要領を得ないとか、要領を得にくいわけです。

だからと言って、(この例の場合での)プロ野球が好きですというのも、言葉に力が入らない気がしてしまうので、ここは具体的に好きなものを好きであると言う方が、熱意が伝わるように思います。

少なくとも、誰にどう言われようが心動くものは大切にしていきたいし、そういう心動くこと自体いつもあるわけではありませんから、日頃から、自分の心のうちでどう気持ちが動くのかを見ていくと良い気がします。

あなたにとっての"好きなこと"、それは何ですか☆