名盤たる所以

 

いつも何かしらの音楽を聴いている身においては、時にはCDアルバムにまつわる話もしたくなるものです。

このところ、これまでのある時期において頻繁に聴いていたものを、引っ張り出すようにしてチェックし直しています。

ある一時期よく聴いていただけあって、今聴いてもなお、その魅力は目減りすることはなく、こちらの耳に胸にと飛び込んできます。

単に懐かしいということでなくて、いつ聴いても同じように興味を惹きつけるといった具合でしょうか、何度も聴いていた・聴きたくなっていたのが今でもほとんど変わらないわけです。

これは、ひとつひとつの楽曲の場合もありますが、この世には語り継がれるべき"名盤"というものがあって、個人においてもいくらかあるものです。

たとえば、"名盤"ということでは、どういう理由や背景があってそういうことになるのか、多くの事例と場合があるとはいえ、個人において何か共通するものはあるのだろうかと、それを考えてみたいと思います。

自分自身は、基本的には、できるだけ10曲とかそこらのまとまりとしてのアルバムを優先して聴いていきたいと思っています。

また、新作ということにおいては、世に出たタイミングということだけでなく、自分が手に取ったというタイミングがあって、あくまで自分にとって新しいかどうかが大切になってきます。

そのひとつで言えば、DREAM  THEATERの『METROPOLIS:SCENES FROM A MEMORY』が挙げられますが、これは発表してから数年後になって、デモ盤やライブ盤も合わせて念入りにチェックしています。

今から思えば、その数年の隔たりはそこまで大きいものでないので、まさしくリアルタイムではないけれど、決して遅いということでもないような気がします。

リアルタイムということでは、FAKE?の『THE ART OF LOSING TOUCH』や矢野真紀(当時)さんの『いい風』があります。

こうして挙げているうちに思い浮かんでくることといえば、自分自身の生活や心境の、どちらかというと大きな変化の渦中にいた時期にチェックしていることになっています。

はなはだ簡単ではありますが、自分にとっての"名盤"とは、自分自身への応援とか追い風とか、踏ん張るべき時期に出会っているということが、ひとつの理由や背景として考えられるように思います。

もちろん、作品自体の魅力や完成度の高さはあるにしても、そういうものと呼応するには、こちらの状況も左右している、あるいは、そういうことも言えるのかもしれません。

そして、これからも自分自身を鼓舞していく限り、新たな"名盤"にも出会っていくのでしょう、それが楽しみで仕方がありません☆