山を登るような

 

何か、突出するようなことをしたいとか、自分がそうなりたいとかを考える時に、いくら溢れんばかりの勢いや熱意があるからといって、急になるようなことは滅多にない気がします。

野球の活躍でもあるように、少年野球からはじまって高校野球、それでプロ野球入りできるかどうか、さらにその先にはアメリカのメジャー挑戦があるわけです。

人によっては、日本のプロ野球に入るのではなく最初から海外でプロとして活躍しようということもあるかもしれませんが、それでもどこかの段階で基礎をしっかり身につけておく必要はあるでしょう。

こういうことは、たとえば高校野球で考えてみるとわかりやすいのですが、夏の甲子園で優勝するためには、地方大会から順番に勝ち上がっていかないと、いくら強豪校でもたやすく手が届くわけがないわけです。

歌手や役者でも、オーディションに受かることからはじめるとか、小さなライブハウスや舞台で経験を積むようなことがあります。

時には、大抜擢して一躍時のスターになるような、そういう一発逆転のホームランのようなことがあるかもしれませんが、それは類い稀なる実力や強運の持ち主とかでないとなかなかないようなことのように思います。

これを山登りにたとえるとまたわかりやすいなと思って、世界最高峰のエベレストにいきなり挑むのも良いわけですが、やはり険しさや厳しさが尋常でないために、その手前では富士山とかヨーロッパのアルプスなど、数千m級の山を経験しておくのが良いわけです。

それをもっと手順を踏むようであれば、千mちょっとの山であってもしっかり登頂する、体調も装備も万全であるというのが、自分自身への信頼にもなりますし、他の人にも実績として伝わりやすいように思います。

飲食店が、全国展開の前にまずは街の一番の飲食店を目指すように、個人においても、身近なところでの人気者とか頼られる人になるとかするのが得策であるということです。

そのためには、自分の得意なことは何かとか、他の人と比べて上手にできること、そういう分析も兼ね備えながら、できることを増やし、できることは磨きをかけるのが、次の段階への最短の近道であるように思います。

そこには地道な心がけや努力も含まれることでしょう☆