手繰り寄せる極意とは

 

本屋に行くと、「引き寄せの法則」という名の本、あるいはそれに類似した本が多く並んでいます。

仕事の成果やステキな恋人、衣服や宝石、海外旅行をはじめ、他の生活や人生に関わること全般、幸運が舞い込んでほしいと思うのは人の道理であるかもしれません。

個人的にも関心の高いことであるし、手に取って参考にしようと思う気持ちはそれなりに強いものです。

ただ、ひとくちに「引き寄せ」と言うにしても、人によって考え方や心がけの仕方でいくぶんは差異はあるものです。

そして、物事は、上手く進むかどうかで言えば、上手く進む方を選びたいものですが、そこで何でも「引き寄せの法則」としてひとまとめにしてしまうのは、安易というか迂闊というか、少し考えてみることは必要かなと思います。

人によって願うことの内容が異なれば、実現する過程や時間の長さも変わるように、普段の心がけからも異なってくることでしょう。

たとえば、定食屋に行って、生姜焼き注文をすれば出てくる類のものであれば、さほど強く決心や行動することもないかもしれませんが、北欧に行ってオーロラを見たいとなれば、準備や手配などに費やすものは大きくなります。

資金は?行く時間的余裕は?など、いくつかの条件をクリアしながら進んでいくことでしょう。

そこで、自分で工面することもあれば、他の人の協力を仰ぐ、それでもどうにもならないことも出てくるかもしれません。

時に、すべてのタイミングが符合するような奇跡的なことがあるとしても、そのために腐心していることも少なからずあるので、何でもひとっ飛びに「願えばかなう」みたいなフレーズに居着かないようにしたいものです。

そのためには、いろいろな人と関わるにしても、打算的でなく気持ちを理解し合っているとか、普段からできることを持ち寄って協力し合っているとか、そういう前提なり土台を築いておくことは必要であるように思います。

自分の知りたいことがあれば誰かに聞くことがあるように、誰かの知りたいことを自分が知っている場合があるので、そういう時に惜しまないという気持ちがあるかどうか、こういうことが大切ではないでしょうか。

各分野で活躍したり、力を発揮していたりするような人のインタビューや振る舞いを垣間見ていると、普段から行っていることの積み重ねがあって、しかも、周りからも応援されているという共通点がいくつも見えるものです。

なかなか言葉で明確に言い表せないところでもあるのですが、しかるべき要因があってしかるべく結果に行き着いているなという印象があります。

「引き寄せ」もあくまで結果としてはあるでしょうが、まずは目の前のできることから懸命に行っていくようにしていきましょう☆