数の多さに対して

 

イギリスの人類学者であるロビン・ダンパー教授が唱えているものとして、一度に関われる人数には限りがあるというものがあります。

会社や組織においては、一度に150人程度が上限であろうということで、会社であれば分社・支社にするとか、組織においては部署を変えるとかするのが良いと言われています。

お互いの顔と名前が一致する、どういう人なのかを知っていかないことには、仕事やプロジェクトがスムースに進行しないわけで、多いからはかどるというものでもないところがとても不思議に思うところです。

これは、普段の生活においてもあてはまることで、友人・知人が多ければ良い風潮もあるにはありますが、必ずしも多いから良いというものでもなさそうです。

交友するにしても、多種多様な人たちと関わることで、まさしく多彩な様子になるでしょうが、関わりの深さということでは上手にいかないこともあるでしょう。

また、自分の身の回りの生活を推し進めていくのに、相談したり、一緒に何かを取り組んだりするにも少数精鋭で執り行うのが適していることも多くあるでしょう。

わかりやすく考えれば、気軽に電話したり連絡を取り合ったりする関係の人がどれくらいいるのかを知るところからはじめると良いかもしれません。

そういうところから、自分にとってどれくらいの人が身近にいると良いのかなという、個人的な"ダンパー数"というものを見定めておくと良いでしょう。

また、自分だけでいくつもの関わりを持つというよりかは、自分においては何人、あの人のところでは何人と、それぞれにグループがあるような状態であれば協力し合うことができますし、知り合いの知り合いをたどれば良いことにもなります。

音楽のバンドやオーケストラにしても、ある程度ちょうど良い人数というものはあって、ギターが5人いるから素晴らしいとか、バイオリンが30人いるから感動するというものではないものです。

人数の多寡ではないところでどれだけ良い関わりができるのか、これは普段の生活、自分自身の日々の過ごし方によってでき上がっていくものです。

お互いに声をかけ合って、困っていることがあれば助けるし、良いことがあれば喜びを分かち合う、そういう人の関わりが良いなと思う今日この頃です☆