以前、何かの本か何かで目にしたのですが、
維新と革命とでは、だいたい同じようなことだけれど、
言葉の定義としては異なるとありました。
確かに、世の中が変わるということでは、
だいたい同じように考えるどころか、
同じものとして考えているかもしれず、
しっかりと把握しておくことが大切だなと思いました。
しかし、いろいろな人の言説を見ていくにつれて、
それぞれの見解があるために、何が維新で何が革命なのか、
一定の合意が取れていないようにも思いました。
"維新"ということでは、19世紀末の明治維新が思い浮かびますが、
これは、決して革命(Revolution)ではなくて、
復古(Restoration)だという意味合いが強いようです。
だからと言って、オセロが白から黒へ変わるような、
見てすぐにわかるようなものでなく、
多くの人の思惑や意図も絡み合っているでしょうし、
制度や仕組み、あるいは外交のようなものまで含めると、
相当に複雑な要因の上で、成立していることがわかるものです。
そこでは、国体のような、少し抽象的なものまで含んでいるんので、
定義としてこうであると、決して断定はしにくいものだけれど、
およそでも、どういうものであったのかを考えることは、
物事の整理をする意味でも、大切なことのように思います。
維新とは対をなすように思う"革命"を考えてみると、
18世紀のフランス革命が思い浮かびやすいように思いますが、
これは、それまでの王政から市民が中心となるようになっています。
ここで、維新と革命の違いを、感覚的にとらえてみると、
維新では、容器は同じだけれども、
中身がお茶からジュースに変わる感じで、
革命は、容器もビンからペットボトルに変わり、
中身も、お茶から牛乳に変わっている感じかなと思います。
この容器や中身は、あくまで「たとえ」なので、
比較ができれば、別に何でも良いような気はしますが、
話の要点としては、国を治めるための大きな仕組み・制度は、
維新では、その前後で根本的に変わっているものではないけれど、
革命では、丸ごと変わっているようなものなります。
これは、国としてどういう枠組みなのかの、
土台となる"国体"が前後で変わっているかどうかで、
置き換えらるもののような気がします。
そして、具体的なところでの生活や政治の進め方は、
国体の変化に関わらず、どちらも変化していると考えられます。
詳細に吟味しながら議論してみれば、
とことん追求は尽きないでしょうが、
これをひとつのきっかけとしていきたいものです☆