見たことのないことを伝える

 

そこに何も予備知識がなければ、

たとえば、ラグビースクラムをみたところで、

大勢で組み合って、押し合っているとしか見れないのでは、

そんな危惧を人知れず抱いてしまうものです。

 

興味・関心を持ってもらうのはありがたいけれど、

何も知らないと、どうにも伝えようがないことがあって、

なかなか歯がゆいなと思うことがあります。

 

まずは、自分には何のことかわかるけれども、

他の人にはわかりにくい一例を取り上げてみれば、

ギャラリア、ゴートゥーホスピタル、ラグナロク…、

これがわかるにも、その手前で伝えることが多くあるわけです。

 

これは、相手ばかりに求めるものでもなくて、

自分自身もまったくそれがどういうものかわからない、

想像すらできないような事柄の説明をされても、

そもそもの考えるだけの枠組みがなければ、

その時には、何も思い浮かばないと思います。

 

それでも、コンピューターの言語については、

ほんの初歩がかろうじてわかる程度ですが、

それに関しては、何らかの指示となるコードを打てば、

画面の表示にそのまま反映するということはわかります。

 

しかし、100年前の人にキーボードを打って云々と言っても、

それが南蛮渡来のものなのか、幻術・妖術の類かと、

それで何ができるかとか、何を生み出せるのかとか、

会話が成り立つまで行き着かないわけですね。

 

スポーツであれば、やらなくても良いし、

実際にその場にいなくてテレビで見ても良いのですが、

どのように競技や試合が行われているのか、

何かしら目にする"体験"が必要なわけです。

 

野球を見たことのない、ルールの知らない人に、

その概要であったり、楽しみ方を伝えるに、

「投げられた球を木の棒(バット)で打ち返す」と言われても、

伝わるべきものが伝わっていない気がします。

 

食べ物に関しては、それが顕著で、

いくら素材がどう、味付けがどうと言われても、

実際に口にしてみないことにはどうにもならない、

おいしいかどうかとか、どんな感じなのかの話をするにも、

お互いの前提がそろっていないということがあります。

 

それでも、相手のことを理解したいと思うのなら、

できるだけわかろうとする姿勢が大切ですし、

日頃からいろいろなことに目を向けて、

知らないことも知ろうとするのが大切ですね☆