遠く伝わるもの

 

普段あまり読んでいる本について取り上げたり、内容を紹介したりするようなことはほとんどしないのだけれど、今読んでいる本が面白くて、それは真っ先に言っておきたいことになります。

長らく読みたいなと思っていたものだけに、その感動も相まっているというのもあるのかもしれません。

詳しくは、また長い文章にて表すかと思いますが、序盤のところでは古くより伝わる口述伝承の類を引き合いにして展開されています。

それも、どちらかというと都会から離れた田舎の方の、しかも山奥の地域で伝わっているようなことも多く、今の自分たちからすれば奇異に映るかもしれない内容かもしれません。

お年寄りの昔話と言ってしまえばそれまでのものかもしれませんし、具体的な教訓を含むならまだしも、少しばかりかいくらかのファンタジー要素もあれば、荒唐無稽だなんて思うのも避けられないところです。

しかし、感覚や価値判断に関する戒めとして、"新しいもの=良い、古いもの=良くない"というような傾向や風潮がありますが、場合によっては単に古いということでなく、かえって人間にとって本質的なことが含まれていることもあるでしょう。

長く伝わっているにはそれだけの理由や背景があるのだろうし、今の自分たちの見ているモノの見方が絶対に正しいというのは決して言えないだろうと思うからです。

時代の流れもあるでしょうし、身近な人たちとの関わりもあるでしょう、何となくの傾向や風潮のバイアスはかかってしまうでしょう。

それらはどうにも免れ得ないところです。

西暦の2000年あたりでは、スティック型から折りたたみ式のケータイ電話が"旬"であったにも関わらず、今では画面をフリックするのが当たり前になってきているように、10年かそこらの時間を隔てているだけでも、随分と様子が異なってきていることはわかるでしょう。

また、時代の今昔ということに加えて、これが海外と比較してみるのも興味深く、ゴハンを食べるのに箸でなく、手づかみで食べるとか、必ずスプーンとフォークだみたいなことだってあるわけです。

今のこの場所ではそうなのだということを踏まえながら、それだけに留まるわけではないということを知る必要があるものです。

そのためには、多く書物を読むこともそうですし、旅行によって多くの土地を訪れるということが大切になってきます。

いろいろ思いを馳せながら、先人の知恵を知っていく、もしもそれが有用だと思うのならば大いに取り入れていきたいものです☆