旋回的思考方式

 

スポーツ選手が試合中に我を忘れたプレーをしないように、怒りを抑えるとか冷静さを保ち続けるために積む、「アンガーマネジメント」というトレーニングの方法があります。

ゴルフのように自分のコンディションそれ自体が大きく作用する競技や、テニスのように相手と一対一で向き合うような競技において、特に意味を持つように思います。

高い技術や身体能力があるのはもちろん、勝敗を分ける瀬戸際では精神的な部分がどうであるというのがより重要になってきます。

そういう精神的な働きによって、消耗した体力を補ったり、持てる以上の実力を出せたりするようなこともあるでしょう。

生活の、もっと身近なところでは、カチンとなりそうなら"5秒数えて、落ち着いてみましょう"とか、"背伸びをして、深呼吸をしてみましょう"みたいな例があります。

感情豊かにむき出しにするのも、自分に正直で良いのかもしれませんが、多くの人との関わりを考えていく上では、一方ではしっかりと制御することも必要であるように思います。

なかなか相容れないことも多いですし、意のままにならないことをわかっていても、どうしても解消しきれないことが出てきて、少しずつ澱のように溜まっていくかもしれません。

そういうことを見越してみると、うんと手前のところで解消したり、そもそも消極的にとらえることをしなかったりして、適切に回避できるようであった方が良いわけです。

そのためのひとつとして、考え方自体を大きく迂回するようにして、時には回りくどいくらいに物事を考えるようにしていると、感情に火が着くようなことにはならないのかなと思います。

たとえば、何か納得しがたいような事態・状況に直面した時に、"むむっ、これは第六天魔王織田信長公の所業たるところの…"のように考えるような感じで、大仰であるとか、どこか笑いを誘うようにするとか、内心のところで試してみると、いくらか効果を発揮するでしょう。

こう考えると、いかに語彙や知識が豊富であるとか、想像力を賦活できているとか、そういう頭や思考の使い方ができることになってくるのかもしれません。

怒りを覚えるような事象や物体があるわけではないので、ブーメランを投げ放つように、受け止め方を変えるための時間を稼いでみたり、やがて考え方が向上して自分がステキになってみたりと、これを試さない手はないように思います☆